確かに日本経済の極度の悪化のゆえに雇用情勢は悪化の一途をたどっている。さらなる悪化は、これまでのパターンや制度そのものを崩壊させるかもしれない。
この間の景気の低迷の深刻さを勘案すれば、雇用の継続や安定という日本型雇用システムの基本的特徴は、むしろ驚くほど維持されている。だがそれゆえに、もはや限界に達した、これ以上は維持できない、といった気分が高まることにもなる。
たとえ現在の雇用調整がこれまで通りのパターンであり、その最後の局面にあえいでいるのだとしても、この最後の局面がいつまで続くのかは、まったくの見通しのなさの中に置かれているといってもよい。最後の局面のあげく、日本型雇用システムは事実として崩壊するのか、それともこれまでのパターンが回復されるのか、このような岐路に日本型雇用システムが立たされていることは間違いない。
変動を通じて形成されたシステムだが、だからといって、日本型雇用システムが維持されるのか崩壊するのか、といった問題を立てたいわけではない。そのような問題設定自体がこれまで通りのパターンであり、それは70年代前半の石油危機後の不況においても、80年代半ばの円高不況においても、同じであった。
当時においても雇用調整は急速に進行し、それは非常な危機感をもって受け止められた。そして危機の意識は、その常として、崩壊か否かといった形で問題を立てるのであった。
しかし、現実に進行したことは、そのような二者択一ではなく、既存のシステムの変動であり、変動を通じて現在に至る日本型雇用システムが形成されたということだ。一般化していえば環境条件の変化ゆえに既存のシステムの機能が低下すればそれに応じてシステムの変動は不可避となる。
たとえば60年代の半ばの高度成長と高卒労働者の急増は、新規学卒者の一括採用を制度化し、それに応じて内部訓練と内部昇進からなる「内部労働市場」の制度化を導いた。あるいは70年代の変動は、高度成長からの転換として、「減量経営」を制度化した。
「減量」を余儀なくされることにより、内部訓練と内部昇進の一層の緻密化が追求されたといってもよい。それが「職能資格」の制度化をもたらした。
あるいは「減量」した中核部分を「定着型」の雇用とし、その周囲を多様な雇用形態とすることが、80年代より追求された。
パートについての知識を高めてもらうためのサイトです。
知って得するパートの情報はココで集まります。
パート探しのお役に立つ最新情報を取りそろえたサイトです。


